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研究活動

「弘道フォーラム2023」及び「弘道シンポジウム2023」について

一昨年以来、新型コロナウイルス感染症が全国的に蔓延しており、まだ収束の目処が立っておりません。そのため、感染症収束の目処が立つまでの間は、安心・安全を旨とする見地から、多数の参加者が見込まれ、かつ長時間に及ぶ参集方式による行事を自粛するとともに、その代替措置として、本年度は以下の事業を実施することになりました。

「弘道フォーラム2023(安房支会)」について紙上フォーラムを開催する(「弘道」(令和5年9~10月号)誌上に掲載)。

「弘道シンポジウム2023(本部)」について座談会を開催する(「弘道」(令和6年1~2月号)誌上に掲載)。

修身教育の研究
(日本道徳教育学会・
日本弘道会の共同研究)

本会と日本道徳教育学会は、我が国の道徳教育の復興・推進という共通の目的を有しており、共通の会員も多いことから、道徳教育に関する研究を共同で行うこととなり、平成20年度から24年度までの5年計画で、「修身教育の研究」をテーマとした共同研究を実施しました。

「西村茂樹研究論文」の募集

研究論文募集の目的 本会は、内閣府所管(公益法人制度改革に伴い、平成23年度に文部科学省から内閣府へ所管変更)の公益社団法人であり、百数十年の歴史を有する我が国で最も古い道徳振興団体であります。会祖の西村茂樹は、明治6年(1873)に森有礼、福沢諭吉、西周、中村正直、津田真道、箕作秋坪、加藤弘之らの賢人たちとともに「明六社」を設立し、『明六雑誌』を発行して開化思想、自由思想の啓蒙運動を精力的に展開いたしましたが、明治9年3月には、国民道義の向上を目指すとともに国家社会の基礎を強固にするための道徳教化団体として「東京脩身学社」を創設いたしました。これが、現在の日本弘道会の前身であります。その間、文部大書記官として初期の文部行政に参画、また、編輯局長として『小学修身訓』を著わすなど教科書の編纂にも力を尽くしており、その後、宮中顧問官、華族女学校長、明治天皇の侍講などの要職を歴任しております。
明治20年には、『日本道徳論』を公にして、当時西欧の模倣と追従に終始していた社会の風潮と政治の在り方に警鐘を打ち鳴らし、時の内閣総理大臣伊藤博文の逆鱗に触れたことは広く知られているところであります。なお、この『日本道徳論』の他にも多数の著作、訳述書があり、その専門分野が広範囲にわたっていることが近年明らかにされつつあります。西村茂樹は、明治26年、宮中顧問官を除くすべての官職を辞して野に下り、全国を行脚して、道義国家の建設のために社会道徳の必要性を説いた思想家であり、哲学者であります。
戦後教育の中では西村茂樹が目指した道徳教育は行われず、そのためか人心の退廃、道徳の衰退は目を覆うものがあり、憂慮されております。いまこそ西村茂樹の業績が見直され、再評価されるべきものと考えます。
本事業は、去る昭和61年(1986)に本会が創立110周年を迎えた際に、記念事業の一環として創設され、以来継続して募集を行い大きな成果を挙げておりますが、本年度も引き続き、西村思想の継承、普及を図り、併せて西村茂樹研究を志す学者、研究者の拡大を目指して、「西村茂樹研究論文」の募集を行うものであります。
募集対象者
(近代史、近代思想史、
倫理学、道徳教育、経済史等の
研究に携わっている研究者)
  1. 大学教員および大学院生
  2. 道徳教育学会、倫理学会、近代史学会、思想史学会、歴史学会等、各学会や研究会に所属する研究者
  3. その他
応募規定
  1. 応募論文:未発表の論文に限る。
  2. 論文の分量:400字詰原稿用紙に換算して70枚(図表を含む)以内を厳守すること。

    論文要旨を1,200字以内にまとめた「別紙」を添付すること。

  3. 表紙に住所、氏名、電話番号、職業、所属大学等、所属学会等を明記すること。
  4. 応募の締切り:令和5年12月8日(金)必着とする。
  5. 応募論文の提出先および問合せ先は、次の通りである。
    〒101-0065 東京都千代田区西神田3-1-6
    公益社団法人日本弘道会事務局内 「西村茂樹研究論文」募集係宛
    Tel:03-3261-0009
    Fax:03-3288-0956
  6. その他:応募論文は原則として返却しない。
論文の審査

公益社団法人日本弘道会内に設けた論文審査委員会の審査を経て、入選論文1編、佳作論文3編を決定する。
「西村茂樹研究論文」審査委員会

審査委員長
鈴木  勲(会長、元文化庁長官)
審査委員
土田健次郎(副会長、早稲田大学名誉教授)
貝塚 茂樹(参与、武蔵野大学教授)
高橋 文博(岡山大学名誉教授)
古垣 光一(参与、元千葉県立保健医療大学教授)
著作権 入選論文の著作権は、公益社団法人日本弘道会に帰属する。
結果の発表と奨励金
1.結果の発表
令和6年3月下旬、応募者宛てに通知する。
2.掲載
入選論文は、本会会誌『弘道』に掲載する。
3.奨励金
①入選論文 1編 50万円
②佳作論文 3編 各10万円
表彰
入選者は、令和6年本会定時総会(5月下旬開催)の席上で表彰し、奨励金を贈呈する。
その他
(1)
公益社団法人日本弘道会が中心となって、昭和50年以降に刊行した西村茂樹に関する主な図書は、次のとおりである。

A.西村茂樹全集1・2・3巻 昭和51年8月:泊翁叢書明治42・45年刊行を復刻

B.小学修身訓・読書次第(西村茂樹著片山精一解説)昭和61年11月

C.図説日本弘道会110年 昭和61年

D.日本道徳論(西村茂樹著吉田熊次解説 昭和62年5月拡大復刻

E.日本弘道会百十年史 平成8年9月

F.泊翁語録(西村茂樹著古川哲史編) 平成8年10月

G.品格の原点―今なぜ日本道徳論なのか(尾田幸雄現代語訳)平成22年10月

H.日本道徳論を読むー西村茂樹の思想と行動(鈴木勲著)平成26年4月

(2)
「増補改訂・西村茂樹全集」(全12巻)を刊行しています。

研究論文を提出する場合はこの全集を活用されることをお勧めします。

内容
第1巻
(著作1)
西村泊翁先生傳、日本弘道會創立紀事、日本弘道會大意・婦人部設立の大意、日本弘道會要領、弘むべき道、日本道徳論、國民訓、國民訓対外篇、儒門精言、國家道徳論、續國家道徳論、道徳教育講話、道徳門答、脩身講話、泊翁修養訓
第2巻
(著作2)
徳學講義、西國道徳學講義、社會學講義、小學脩身訓、日本教育論、或問十五條
第3巻
(著作3)
心學略傳、心學講義、初學寶訓、女子寶訓、婦女鑑、泊翁卮言
第4巻
(著作4)
自識録、續自識録、記憶録、建言稿、往事録、偶筆
第5巻
(著作5・訳述書1)
讀書次第、東奥紀行、随見随筆、校正萬國史略、萬國通史
第6巻
(訳述書)
萬國史略、防海要論、海防新編、経済要旨、興地誌略、数限通論等
第7巻
(訳述書)
泰西史鑑
第8巻
(訳述書)
格勒革黎道徳學、吟芬氏道徳學、檸寧氏道徳學、殷斯婁氏道徳學、求諸己、齋講義
第9巻
(訳述書・日記)
理學問答,休物爾氏德學、査爾斯蒲勒氏要須理學、人學譯稿、希穀氏人心學、可吉氏心象學摘譯、泊翁日記
第10巻
(論説1)
明治7年~27年の間、明六雑誌、脩身学社叢説、東京学士会院雑誌等に掲載された西村茂樹の論説
第11巻
(論説2)
明治28年以降の論説、教育史、求諸己齋書目録、皇太子御教育建言書
第12巻
(漢詩・書簡・語彙索引)
泊翁存稿、撲堂小稿、漢詩・詩文補遺、泊翁書簡、雑文集、年譜、西村茂樹稿本目録、語彙索引
(3)
これまでの入選者及び研究論文を収録した「西村茂樹研究論文集―我れ百年の後に知己を俟つ」を刊行(平成16年12月)しています。

(1)(2)(3)については、日本弘道会事務局へお問い合わせください。

TEL.03-3261-0009
(10:00〜17:00 土・日・祝祭日除く)
もしくは専用フォームよりお問い合わせください。