組織について
会長御挨拶

会長 鈴木 勲
会祖西村茂樹は、明治20年に『日本道徳論』を公にして、西欧の模倣と追随に終始する政治や社会の在り方に警鐘を鳴らし、国民道徳の確立を訴え、晩年は全国を行脚してこの国民道徳の実践普及に生涯を捧げました。
日本弘道会は、西村茂樹の創立の精神を受け継ぎ、明治、大正、昭和、平成、令和と変転する社会情勢の中にあって、一貫して国民道徳の振興という松明をかかげて国民運動を展開して参りました。
現在我が国は、第二次大戦の廃墟からよく立ち直って経済復興を遂げましたが、経済優先、金銭万能の風潮が瀰漫し、政治、経済、社会、教育の分野において倫理性の欠如による退廃が目立っており、西村茂樹が理想とした品格ある道義国家の在り方とは程遠い姿となっております。
私どもはこの現況の中にあって、自ら道徳的人間になろうと努めるとともに、政治、経済にも倫理性を求め、品格ある道義国家日本の建設に力を尽すべく、国民運動をたゆみなく展開していく覚悟であります。
この国民運動に志ある多くの方々の御参加を期待しております。
会祖西村茂樹について

西村茂樹は、幕末に佐倉藩士として藩主堀田正睦の側近となって藩政に参画して活躍、藩政改革などに貢献しました。明治初期、福沢諭吉等とともに明六社を興し、開明的な啓蒙活動を行うとともに、文部省編集局長として教科書の編集を担当するなど、爾来一貫して社会道徳の振興・普及、道徳教育の推進に中心的な役割を果たしました。
明治20年『日本道徳論』を公にして、西欧の模倣と追随に終始する政治や社会の在り方に警鐘を鳴らし国民道徳の確立を訴え続け、官職を辞した晩年には、執筆活動をしながら、全国を行脚して社会道徳の高揚に一身を捧げた思想家であり、生涯教育の先駆者です。
近年、西村の著作『日本道徳論』、『国民訓』などの著作が、ドイツの学者により、ドイツ語として発刊、広く外国においても紹介され、注目されています。
組織概要
名称 | 公益社団法人日本弘道会 |
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所在地 | 東京都千代田区西神田3丁目1番6号 日本弘道会ビル8階 |
TEL | 03-3261-0009 |
FAX | 03-3288-0956 |
info@nihon-k.or.jp | |
代表者 |
会長鈴木 勲 副会長土田 健次郎 |
設立 |
明治9(1876)年 4月7日 [大正3(1914)年 3月6日 社団法人認可] [平成23(2011)年 3月23日 公益社団法人移行認定] 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律による公益認定基準を満たす公益社団法人として、内閣総理大臣の認定を受けている。 文部科学大臣の所管に属する社会教育関係団体でもある。 |
役員 (令和2年5月30日現在) |
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目的 |
この法人は、明治9年に西村茂樹が内外の情勢に鑑み精神文化の重要性を訴え、その向上啓発のために創始した国民道徳の流れを汲むものである。 道徳の尊厳性を認め、同時に人類文化の推移変化に対応して、合理的普遍的な道徳理念の探求とその実践に努め、社会正義と世界平和に寄与することを目的とする。 |
支会 | 現在、全国に11支会を設置 |
支会名(設置順) | 島根、野田、佐倉、安房、有田、平川、八千代、茨城、木更津、銚子、岩手 |
事業 |
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沿革
- 明治9(1876)年
- 西村茂樹は、阪谷素らの同士とともに日本弘道会の前身である「東京脩身学社」を創設
- 明治20(1887)年
- 会名を「日本弘道会」と改称、この年『日本道徳論』を発刊
- 明治25(1892)年
- 『日本弘道叢記』を発刊、この第1号を会誌『弘道』の元数とする
- 大正3(1914)年
- 社団法人の許可を受ける。現在地に土地を購入し拠点を確保
- 昭和60(1985)年
- 現在地に鉄筋コンクリート8階建の「日本弘道会ビル」が竣工
- 平成8 (1996)年
- 「創立120周年記念式典」を挙行。『日本弘道会百十年史』を刊行
- 平成11(1999)年
- 明治25年創刊の会誌『弘道』は、1000号に達する
- 平成16(2004)年
- 増補・改訂 西村茂樹全集(全12巻)の第1巻を刊行
- 平成18(2006)年
- 創立130周年記念行事を実施
- 平成23(2011)年
- 公益社団法人日本弘道会発足
- 平成25(2013)年
- 増補・改訂 西村茂樹全集(全12巻)を刊行
- 平成27(2015)年
- 近代日本における修身教育の歴史的研究ー戦後の道徳教育までを視野に入れてーを刊行